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NIPPON PROUD にっぽんプラウド | 日本のモダンデザインインテリア 偏愛カタログ

彦ペンダントと陰翳礼賛

彦ペンダントと陰翳礼賛

2021.03.17

文 : NIPPON PROUD にっぽんプラウド 森口 潔

谷崎潤一郎が1933年(昭和8年)に著した「陰翳礼賛」(いんえいらいさん)は日本初のエッセイとも言われ、日本を代表する文豪の精緻な筆致によって日本の独特な美意識を著わしている。曰く「日本人はものの陰翳の中に美しさを見出し、それは日本家屋の光と陰との使い分けの巧妙さにも表れている。」と。

美しい陰影を作り出す彦ペンダントライト

イサム・ノグチのアカリと彦ペンダント

戦後、日本は明るさを生活の近代化であり豊かさの象徴とばかりに家じゅうをとにかく光で照らし、陰を出来るだけ廃してきた。  本来日本家屋は「となりのトトロ」に出てきたまっくろくろすけがたくさん住み着くような、かなり暗い部分が存在していた。 一枚の墨絵のような座敷は一番明るい部分が障子で床の間などは最も濃い部分だ。    また谷崎は日本の漆器の深みや美しさは弱い光の中にあってこそ発揮されるものだとも言う。 確かにおいしそうに盛られた料理も平板な光の下では味の奥行すらなくなる気がするのは私だけではないだろう。

樹脂の繊維が織りなすシェードは繊細だ

 

日本家屋には必須の障子戸は和紙の繊維が外界からの光を柔らかく変換する素晴らしいデバイダーだ。和紙を使った照明の代表作はもちろんイサム・ノグチの「アカリ」だが、そのオマージュともいえるのがこの「彦ペンダント」だ。   素材を和紙ではなく、群馬県桐生で紡がれる合成樹脂の糸を繭玉に見立てて創くられている。 二重になったシェードが光を細分化し、網目からこぼれる光は柔らかく、幽玄ささえ漂う。 けして和の空間だけでなく洋のモダンな設えにもそのシンプルなデザインは能力を発揮する。
素材が樹脂製の細い糸なので軽く柔らかい。 なので万が一頭をぶつけるようなことがあっても安全だし、電球部分を外せばシェードは優しくする必要があるが、丸洗いも出来る。 手入れのし易さを考えるとこれは大きなメリットだ。

我が家の彦ペンダントは・・・・

そして我が家の彦ペンダントというと寝室に使っている和室の照明としての役割りを担ってくれている。 今まで使っていた蛍光灯のシーリングライトから変えたのだが、マテリアルの持つ特性からかある程度の透過性もあって空間が重くならない。 そして、やはりその柔和な光は、安らかな睡眠へと導いてくれる。 それは偽らざる感覚である。

我が家の寝室の彦ペンダント

 

彦ペンダント/HP1002 LED

●商品スペック
彦部科学
1)四葉ペンダントライト HP1001 Φ50㎝/LEDランプ
2)四葉ペンダントライト HP1002 Φ39㎝/LEDランプ